「こだわる」と言うことを教えてくれた年下の女性

ガラガラガラーッ!

私の中にあったプライドは、音を立てて見事に崩れ去りました。

 

年下の女の子、しかも学生に仕事で全く歯が立たなかったからです。

思い返せば、その時が自分の仕事についての心構えが変わった瞬間でした。

 

こんにちは。

大阪市城東区、鴫野駅前の城東整骨院、院長の山岡です。

 

さて、今日は整骨院のことや健康についてのお話ではありません。

私がどういうスタンスで仕事をしているのか。またなぜそう思うようになったのかについてお伝えしていきます。

 

今度、学生さんの前でお話しする機会もあるので、そういった若い世代の方に、何か伝わればと思います。

 

今でこそ、

「丁寧に治療してくれてありがとうございます」

「熱心な姿に刺激をもらいます」

というお言葉をいただけるようになりましたが(お世辞じゃなければ)、以前の私は知ったかぶりの偉そうな奴で、一生懸命さはありませんでした。

 

柔道整復師の専門学校時代は、ずっと成績はトップ。

他の人が知らないような文献を読んで、自分だけが特別になったような気でいました。

恥ずかしいですが、

「こんなことを学んでいる自分は特別だ。」

と本気で思っていました。

ですから自分だったら何でもできるという、訳のわからない自信だけはありました。

 

23歳の時に、某社会人アメリカンフットボールチームのトレーナー帯同のお話をいただいた時も、

「2〜3年あれば、仕事もスキルも覚えてヘッドトレーナーかな」

と根拠もなく考えていたことを覚えています。

 

ところが、いざトレーナーの現場に出てみると、

まあ!

まあ!!

まあ!!!

仕事ができない!!!

 

誰も手取り足取り仕事なんか教えてくれません。

みなさん、恐ろしく判断が早くて行動が迅速。

テーピングの準備から実際に巻くまで。

ケガ人へのリハビリメニューの指示。

コーチとの連携や練習タイムスケジュールに合わせた動き。

練習中にケガが出た時の対処。

そして治療。

 

動きながら全体の流れも把握して、なおかつ次の準備もしているから、つけ入る隙もありません。

柔道整復師の免許持ちで、戦力になることを期待されて行きましたが、最初はマネージャーさんと一緒に水汲みをするのが精一杯。

あとはただ突っ立っているだけでした。

悔しい思いが湧いてくると共に、

「もっとちゃんと教えてくれや。こんなん誰も仕事なんか覚えられへんわ!」

と内心文句を爆発させていました。

 

当時、多いときは7人のトレーナーが在籍していました。

ヘッド、サブの方。そして私と同じようなアシスタントのトレーナーが5人という構成です。

その中で一人、同じアシスタントにも関わらず、バリバリ仕事をこなし、選手にもテーピングを巻き、ヘッドやサブのトレーナーの仕事を先回りで準備し、誰よりも信頼を置かれている方がいました。

私よりも少し早くチームに入っていましたが、年下の女の子です。

しかも、まだ学生でアスレティックトレーナーと鍼灸師の資格を取得するために勉強中でした。

 

自分は全然仕事できないし任せてもらえないのに、この年下の女の子、(仮にMさんとします)はバリバリ仕事をしている。

正直、ショックでした。

全く、仕事ぶりでかないません。

同じように過ごしているようで、なぜかその人は仕事を覚えて行くのです。

何でだろう?と不思議に思ったのですが、その時はすぐにわかりませんでした。

 

ある日、土曜日の練習中に一人の選手がケガをしました。

幸い、軽度だったため、ヘッドのトレーナーがキネシオテーピングをしてすぐに練習に復帰しました。

軽くて良かったな〜と私がボ〜っと見ていると、Mさんは、

「今の選手、明日も同じテーピングされますか?」

とヘッドトレーナーに聞かれています。

「そうやな」

と一言返事をもらっていました。

 

翌日、朝のミーティング後に選手の状態チェックとテーピングの時間になりました。

前日にケガをしたその選手の番になった時、Mさんがふと前に出てきて、

「こちらです」

とヘッドトレーナーにキネシオテーピングを切った束を渡しています。

それは前日にヘッドトレーナーが選手に巻いたものと、長さや加工はもちろん、巻く順番まで同じに揃えられたものでした。

Mさんの準備が良かったので、すぐにテーピングを巻き終えた選手は颯爽と練習前のアップに走っていきました。

 

この時に使っていたテーピングの巻き方は、今まで見たことのないパターンだったので、なぜMさんがそこまで完璧に準備できたのかわかりませんでした。

その秘密が知りたく、我慢できなかったので、仕事の合間をみてMさんに直接疑問をぶつけてみました。

「どうして、あのテーピングを準備することができたんですか?実は陰で教えてもらってたんですか?」

と聞くと、

「ああ、巻く順番はすぐメモをすれば覚えられるし、キネシオテーピングのゴミを持って帰ったら、家で長さとか加工は全部調べられるじゃないですか。それだけですよ。」

と当たり前のように答えられました。

 

それだけですよって……

ガツンッ!!

頭を殴られるような衝撃というのは、こういうものなんでしょう。

それ位、自分の中で衝撃的であり、自分のプライドなんていかにちっぽけで意味のないものだと気がついた瞬間でした。

 

こんなにもこだわって仕事をする人がいるのか。

こんなにも考えて仕事をしている人がいるのか。

だからこの人は、人から信頼されるのか。

学ぶとは、こういうことだったのか。

言葉でなく、行動で思い知らされました。

 

それからの私は、Mさんをできるだけ見習い、仕事ぶりを真似していくようになりました。

結局、2年の在籍期間中、選手にテーピングを巻けるレベルまで達することができませんでした。

ですが、夢中になって考えて仕事をしたあのころは、自分にとってとても大切な期間になっています。

あの2年間、そしてMさんが居たからこそ、それから約7年間の日々をこだわって過ごすことができました。

きっと、Mさんが居なければ一生懸命とか「こだわる」という意味を分かっていなかったでしょう。

 

これまで、たくさんの方にご縁をいただき、成長させていただきました。

みなさん、人に厳しくされる以上に、自分に厳しくされている方でした。

今の時代、

「頑張らなくても良いよ」

「自分のペースで、楽しんで生きていこう」

という考えの方が増えています。

それは、一つ素晴らしい考えだと思っています。

 

ただ、

とことんやらないと磨かれないものってあります。

とことんやってる人じゃないと、伝えられないものがあります。

私はそれを教えてくれる方に巡り会うことができました。

反発したこともありましたが、幸せな巡り合わせをいただいたと思っています。

 

ありがたいことに、今関わっている患者さんや、先輩方はみなさん尊敬できる方ばかりです。

そんな方に囲まれ、期待に応えるために、これからも自分のこだわりを磨き続けていきます。

 

若い世代。

特に専門学校を卒業し、柔道整復師の免許を取って日が浅い先生は、これからたくさんの試練を味わうと思います。

机の上の勉強と、臨床で結果を出すことの違い。

整骨院を取り巻く環境の変化など。

自分の力だけ、自分の考え方だけではうまく乗り越えられないことも出てくるでしょう。

そんな時には周りの声や話を聞いてみたり、実際にその人の仕事を見てみたりするのも良いかも知れません。

私も昔を思い返すと、視野の狭い、偏った考えを持っていたと反省することばかりです。

 

5月21日の日曜日に、母校である森ノ宮医療学園専門学校で学術集会があります。

ありがたいことに、パネリストとしてお話をさせてもらう機会をいただきました。

まだまだ未熟ではありますが、自分が感じてきたこと、大切に思っていること、これからの業界に思うことを、心を込めてお話しさせていただきます。

ご都合があう方は、ぜひ聞きに来てください。

第10回 森ノ宮柔道整復学術集会

5月21日(日)

12:00〜15:00

森ノ宮医療学園アネックス校舎4階

 

PS:Mさんは現在、兵庫のあるスポーツ整形で勤務されているそうです。いつかまた、ご一緒に仕事をさせてもらえたらな〜と思っています。

 

PS2:偉そうだった21歳ごろの写真が出て来ました。生意気そうな顔をしていますね笑

 

 

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