野球肩を治すためのセルフチェック方法③〜筋力チェック〜

野球肩を治すためのセルフチェック方法その③

こんにちは。

大阪市城東区、鴫野駅前の城東整骨院、院長の山岡です。

 

本日の記事は野球肩チェックの第3回目です。

第1回、2回をまだご覧になっていない方は、まずそちらをご覧ください。

野球肩を治すためのセルフチェック方法①〜ゼロポジションキープ〜についてはこちら

野球肩を治すためのセルフチェック方法②〜可動域チェック〜についてはこちら

 

さて今回は、「筋力チェック」についてご紹介させていただきます。

野球肩において、「どこの筋肉が痛んでいて」「どこの筋肉が大丈夫か」「どこの筋力が弱くなっているか」を判断することは非常に大切になってきます。

どこの筋肉に問題があるかを判断しないと、適切な治療とリハビリにつながらないからです。

とても大切なチェック項目になっていますので、どうか最後までご覧になってください。

肩のインナーマッスルについて正しく知っていますか?

野球肩になると、チューブトレーニングを教えられた経験があるかもしれません。

「インナーマッスルが弱いからやで」

と言われたこともあるかもしれません。

 

では、「インナーマッスルって何?どんな働きがあるの?」と聞かれて即答できるでしょうか?

専門的でなくても、肩の中の動きを理解する上で、野球肩をきちんと理解する上で必要になっていきますので、少し我慢してお付き合いください。

肩のインナーマッスルは、専門的には回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)、ローテーターカフと呼ばれており、

・棘上筋

・棘下筋

・小円筋

・肩甲下筋

から構成されています。

それぞれを簡単にご説明しますね。

 

棘上筋

肩甲骨の上から、腕の骨(上腕骨)の外側に付きます。

これが働くと、肩関節の外転(横にあげる動作)が起こり、腕の骨を肩甲骨に引き寄せる働きがあります。

野球肩では特に痛めやすいとされています。

棘下筋

肩甲骨の後ろ、出っ張っている骨の下側に付いているのが棘下筋です。そこから腕の骨の外側に付いており、肩関節の外旋(外に開く動作)を行います。

野球肩になっている場合、この筋肉が萎縮してペッタンこになっているケースも多いです。

 

小円筋

上に紹介した棘下筋の下に付いており、同じ様に外旋(外に開く動作)を行います。

働き、場所ともに棘下筋とセットで覚えておきましょう。

肩甲下筋

こちらの筋肉は肩甲骨の反対側、肋骨側に付いており身体の表面からは完全に隠れています。

肩甲骨の裏側から腕の骨の前に付き、肩関節の内旋(内に閉める動作)を行います。

以上が肩関節のインナーマッスルの働きになっています。

それぞれが一緒になって腕の骨を包み込むことによって、肩がスムーズに回転する様になっています。

 

インナーマッスルのチェック方法

それではインナーマッスルの簡単なチェック方法をご紹介していきます。

厳密に検査するときは別の方法を使いますが、間違いが少ない簡単な方法をご紹介させていただきます。

どのチェックでも気をつけて欲しいのが、

「強い力で思っ切りやらない」

ことです。

肩のインナーマッスルは小さい筋肉なので、大きな力を出そうとすると別の筋肉で代償してしまいます。

また、野球肩でインナーマッスルを痛めている場合は、検査で強い力を加えると余計に悪化させてしまう可能性もあります。

反動をつけず、ゆっくりを力を入れていく様にしましょう。

 

外旋(棘下筋・小円筋)の検査方法

①まずは小さく前にならえをし、手のひらを上に向けます。

②そこから脇を開かない様にしながら、外に開きます。(外旋)

③その外旋の動きを止めて、軽く押し合いをします。

この時に痛みが出たり、投げる側の力が入りにくい場合は筋肉が痛んでいる可能性があります。

 

外転(棘上筋)の検査方法

①立った状態で手の甲を前に向けます。

②その状態から、前斜め30度方向に肘を伸ばしたまま開いていきます。(外転)

この時に痛みが出たり、投げる側の力が入りにくい場合は筋肉が痛んでいる可能性があります。

また、肩をすくめてごまかす動きをする場合があるので、注意して見てあげてください。

 

内旋(肩甲下筋)のチェック方法

①まずは小さく前にならえをし、手のひらを上に向けます。

②そこから脇を開かない様にしながら、内に締めます。(内旋)

③その内旋の動きを止めて、軽く押し合いをします。

この時に痛みが出たり、投げる側の力が入りにくい場合は筋肉が痛んでいる可能性があります。

 

インナーマッスル全体の安定をチェックする方法

①水平に手を伸ばし、グーを作ります。

②その位置から下に力を加えてもらい、動かさずにキープする。

この時に支えられない、痛みがある場合はインナーマッスルが安定していない可能性があります。

※この検査は強い力で行うと怪我の可能性があります。

必ず、ゆっくりと力を入れてもらい、力比べでなく安定できるかどうかを検査しましょう。

 

動画で見る筋力チェックの方法

文章だけでは伝わりにくかと思いますので、動画を撮りました。

ラグビー選手が患者役なので、体格的に脇が締まっていませんが、検査するときはできるだけ脇を閉じて行いましょう。

いかがでしたか?

この筋力チェックで痛みがある場合は、その筋肉を痛めている可能性が高いです。

ということは、その筋肉をしっかり治療して、検査で痛みが出ずに力が入る様にしないと行けません。

その具体的な方法については、別の記事でご紹介させていただきますね。

では次回は、野球肩を自分で治すためのチェック方法その④〜股関節の可動域〜についてお伝えいたします。

お楽しみに!

 

→当院の野球肩の治療についてはこちら

 

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2 thoughts on “野球肩を治すためのセルフチェック方法③〜筋力チェック〜

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