チャーリーホース・モモカンの応急処置解説
こんにちは。大阪市城東区、鴫野駅前の城東整骨院です。
私はこれまで10年以上ラグビーやアメフト、野球、サッカーなどスポーツの現場でトレーナー活動を行ってきました。
その中でたくさんのスポーツによるケガ、アクシデントに遭遇し、初期処置から競技復帰までサポートしてきた経験があります。
自分の知識と経験を、少しでも多くの選手に役立てて欲しいと言う思いで、スポーツ傷害に関する処置をご紹介しています。
ぜひ、参考にしてもらえたらと思います。
さて、今回チャーリーホースの応急処置について解説していきます。
人によってはモモカンとか、トンコとか言いますよね。
ラグビー関係者はトンコが多い気がします。
コンタクトスポーツや、サッカー、バスケなど相手選手と接触する機会が多いスポーツに好発します。
相手の膝が太ももに当たって、痛みで足に力が入らなくなった経験ないでしょうか?あれです。
正式名称は、「大腿部筋挫傷」と言いなんか難しい名前ですが、要は強くぶつけて筋肉が潰されてしまった状態です。
軽い場合は少し足を引きずる程度ですみますが、酷い場合は全く体重がかけられず、腫れ上がって内出血も広範囲に出てきます。
これの怪我は本当に初期処置が大切です。
受傷当日に誤った処置を行うと、メチャクチャ長引きます。
逆に、当日に対処できればかなり早期に競技復帰可能ですので、その辺りをこちらでは解説いたしますのでどうか最後までお読みになってください。
「チャーリーホース・モモカンの初期処置でやってはいけない事」
応急処置を解説する前に、初期処置でやって欲しくないことをお伝えしておきます。
それは、
・痛いのを我慢して無理やり揉む・伸ばす
・安静にして膝を伸ばしておく
です。
この二つをやってしまうと致命的に長引きます。
本当に、2〜3ヶ月平気でかかります。
特に痛いのを我慢して無理に揉んだりすると、最悪「骨化性筋炎」と言う筋肉の中に骨の塊ができてしまい、手術しないといけなくなりますので、くれぐれも注意してください。
言うなれば打撲で炎症を起こしている状態ですから、無理に揉んだり伸ばしたりがいけないことは分かるかと思います。
では、安静にして膝を伸ばしておくのはなぜいけないのでしょうか?
それにも大きな理由があります。
なぜ、膝を伸ばして安静にしておくといけないのか?
安静にすることで、患部の炎症を抑えることはできます。
RICE(ライス)処置でも、Rest(安静)が最初に来るくらいですから、無理に動かしたり体重をかけないようにしたりするのは大切です。
ですが、
「膝を伸ばしっぱなしにしておくこと」
をしてしまうと、回復が遅くなってしまうケースが多いです。
チャーリーホース、モモカンをしてしまい、一晩寝ると翌日膝が曲がらなくなってしまった。
と言う話はよくあります。
これは、
ぶつけて筋肉を痛める
↓
痛めた筋肉が中で腫れてくる
↓
痛んでる筋肉を守ろうと、周りの筋肉(大腿四頭筋)が固くなって守ろうとする
↓
周りの筋肉が固まっているので、少し曲げるだけで痛めた筋肉を引っ張ってしまう
↓
痛みが出るので余計に大腿四頭筋が固り、膝が曲がらなくなる
と言う流れで発生します。
一度固まりきってしまうと、今度はそれを伸ばしていくのに時間がかかってしまいます。
また、筋肉が固まってしまうと、血流も入りにくくなって、ぶつけた患部の回復も遅くなってしまいます。
受傷日にずっと膝を伸ばして冷やしていると、翌日に膝が曲がらなくなったという話をよく聞くのはこういった理由があるのです。
チャーリーホース・モモカンの初期処置解説
応急処置の手順をご紹介します。
あくまで簡単な解説になりますので、異常を感じたらすぐに医療機関、専門家に診てもらいましょう。
こちらでは炎症を抑えながら、ゆっくりと曲げていく方法をご紹介します。
ゆっくりと曲げていくことで、痛めているところ以外の筋肉が固まることを防いでくれます。
周りの筋肉が柔らかい状態だと、体重がかかった時も周りで吸収してくれるので痛みが出にくくなり、回復も早くなります。
間違ったやり方をしてしまうと逆効果になってしまうので、文章と後にご紹介する動画をよくご覧になって行ってください。
①まずはRISE処置
受傷直後は、安全な所に移動し、仰向けでアイシングとバンテージでの圧迫を行います。
アイシングはビニール袋に氷を入れて、一度水を少しだけ入れます。空気をしっかり抜いておくことで、患部にフィットしやすくなるでしょう。
必ず氷を使う様にしてください。湿布などは温度を下げる力は一切ないので、この時に使っても意味がありません。
寝ている時も膝の裏にタオルなどを入れて、膝が伸びきらない様に注意しましょう。(約20分)
②痛みが無い範囲で、ゆっくり曲げていく(2段階)
アイシング、圧迫後に痛みが無い範囲で膝を曲げていきます。
仰向けで膝を立てる様に行いましょう。
痛みが出たら、その角度から少し戻してください。
無理は禁物です。
その位置で5分位安静。
ゆっくり深呼吸を行ってください。
うまく安静が取れていると、ツッパリ感や痛みが引いてきます。
その位置から、再度可能な限り曲げていきます。
痛みを感じない限界まで曲げたら、その角度で5分安静にします。
5分安静が終わったら、一度膝を伸ばして5分休憩します。
③再度痛みが無い限界まで曲げていき、少しずつ範囲を広げていく
まず、痛みが無い限界まで曲げていきます。
そこから1分間に指一本分ずつ、痛みの無い範囲で曲げていきます。
焦って急に曲げない様に注意してください。
30分位の気持ちで行いましょう。
ゆっくり行うと、周りの固くなっていた筋肉が緩み、曲げやすくなってくるでしょう。
この時に途中で痛みを感じたり、ツッパリ感を強く感じる様なら曲げすぎです。少し角度を戻してください。
ゆっくり曲げていくと、人によっては完全に曲げることが可能になります。そうなるとかなり痛みが軽減しているはずです。
④2時間に一回程度、曲げていく
一度行うだけだと、また同じ様に筋肉が固まってしまう恐れがあります。
アイシング、圧迫を続けながら2時間に一度程度行いましょう。
⑤夜眠る時も伸ばしきらない
寝る時も足を伸ばしたままだと筋肉が固まってしまいます。
膝の下にマクラ入れるなどして、出来るだけ固まらない工夫をしましょう!
これをやってるだけで、翌日以降の回復が全く違います。
動画で解説、チャーリーホース、モモカンの初期処置
動画でもそちらの説明を行っています。
※こちらで紹介している方法は場合によって当院では行わない事もある、あくまで基礎的な処置です。怪我したら信頼の出来る病院や整骨院を受診しましょう。
またご希望がありましたらリクエストにもお答えしますので、何かありましたらどうぞ。
当院のチャーリーホース・モモカンの治療
当院ではこちらでご紹介している初期処置に加え、独自の治療パターンを使って早期復帰を可能にしています。
具体的には、
①アイシング、圧迫を行いながらアキュスコープ治療で炎症を抑えながら組織修復を促進。
②キネシオテーピングで痛んでいる筋肉を保護。
③独自のリハビリメニューを行い、柔軟性と筋力を回復させる。
こういった手順で治療をしていきます。
計画的に治療とリハビリを行えば、驚くほど早く復帰するケースもありますので、チャーリーホース・モモカンでお悩みのかたは、一度ご相談ください。
(柔道整復師 山岡洋祐 監修)
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