野球肩を治すためのセルフチェック方法その⑤
こんにちは。
大阪市城東区、鴫野駅前の城東整骨院、院長の山岡です。
本日の記事は野球肩チェックの第5回目です。
これまでの記事をまだご覧になっていない方は、まずそちらをご覧ください。
野球肩を治すためのセルフチェック方法①〜ゼロポジションキープ〜についてはこちら
野球肩を治すためのセルフチェック方法②〜可動域チェック〜についてはこちら
野球肩を治すためのセルフチェック方法③〜筋力チェック〜についてはこちら
野球肩を治すためのセルフチェック方法④〜股関節の可動域〜についてはこちら
なんだかんだで5回目までやってきました。
「早く対処法アップして!」
という声もありましたが、何事も現状を正しく知ることが第一です。
行き当たりばったりの治療を行なって、その時は楽な気になっていても、しばらくすると再発。そんな繰り返しが非常に多いのです。
ホームランを狙って三振ばっかりするより、戦略立ててコツコツ塁を進めて1点ずつ返していく方が大切じゃないでしょうか。
今回で検査編が一旦終了し、次回から対処法に移りますので、頑張って最後まで読んで見てくださいね。
片足でちゃんと立てる選手が意外にも少ない
前回の股関節編に引き続き、今回も下半身のチェックポイントになります。
さて、いきなりですが、
「あなたは、片足で立つことができますか?」
いやいや、山岡何を言うてんねん、片足立ちくらい出来るわと言う声が聞こえてきそうですね。
では、少し言い方を変えましょう。
「片足で、真っ直ぐのまま7秒キープが出来ますか?」
これならいかがでしょう?
少し、自信がなくなってきたのでは無いでしょうか。
兎にも角にも、一度やって見てください。
手は胸の前で組んで、体は出来るだけ真っ直ぐにしましょう。
その状態で7秒間キープしてください。
いかがでしょうか?
楽勝!と言う方もいれば、思ったよりグラグラしてしまった人もおられるのでは無いでしょうか?
意外に思われるかも知れませんが、スポーツをやっている方でも片足立ちで7秒キープ出来ない方が結構いるんです。
どうして片足で立てないといけないのか
「片足で立てたら何がえらいねん」
と思われる方もいるかも知れませんので、簡単にお伝えしていきます。
まず、投球動作一つをとっても片足のシチュエーションが存在します。
前回の股関節チェックでもご紹介しましたが、始めと終わりは片足で身体を支えることになります。
この時に安定して立てていないと、中途半端な体重移動が行われたり、下半身からの力が伝わらずに上半身に無理な力が入ったりと野球肩の原因を作ってしまいます。
片足で安定して体重がコントロール出来る。
それがあってはじめて下半身から全身を使った投球動作が行えるのです。
また、止まって出来ていないことは、投球動作の時も走っていても出来ません。
安定しない足では、スポーツ動作の度に微小なダメージを蓄積させてしまいます。
アキレス腱の痛みや、足底腱膜炎、シンスプリントなどの怪我もこういったポイントが原因のことも多々ありますので、フィールド競技の方はぜひこれから先にご紹介するチェック方法を実践してもらいたいです。
片足立ちが出来ない理由
片足で立てない理由はさまざまですが、ここでは代表的な3つをご紹介いたします。
①足に歪みが出来ている
足(くるぶしから下)は片方だけで26個の骨で構成されています。
左右合わせると52個。
人間の身体は206個の骨から構成されていることを考えると、いかに足に集中しているかが分かります。
その骨同士が関節を作り、土踏まずに代表される足の骨格を形成しています。
体重のかけ方や、身体の使い方に問題があると、この足の骨格が歪んできてしまいます。代表的なのは扁平足や外反母趾ですね。
そうなってしまうと足全体で均等に体重を受け止めることができず、その上に乗っている身体が不安定になってしまいます。
言うなれば斜めになっている地面に立っているようなものです。
その状態では、片足で立つのは難しくなりますし、立てたとしてもどこか違う部分でかばうことになります。
②下半身の筋力バランスが悪い
足を支えているのは骨だけではありません。
骨と筋肉が一緒になって体重を支えてくれています。
この筋力のバランスが崩れていることで、片足でのバランスが崩れているケースもよくあります。
具体的には、ふくらはぎの筋肉ばかり使われていて、股関節から骨盤を支える筋肉が使えてなかったり、足の外側の筋肉ばかり使って内側の筋肉が使えてないと行った状態です。
これも片足で立てたとしても、他の部分でかばってしまうことになるでしょう。
③自分に合っていないシューズ(スパイク)を履いている
あまり知られていないことですが、きちんと自分の足のサイズに合ったシューズを履いている選手は非常に少ないです。
ほとんどがオーバーサイズを履いています。
練習後にスパイクの中から大量の砂が出てきたことはありませんか?
フィットしているサイズで、きちんとしたシューズの履き方をしていれば本来砂は入ってきません。
合っていないシューズでは、本来の身体の機能を活かせないばかりか、骨や筋肉の歪みを作って故障の大きな原因となります。
自分で靴のサイズは判断せず、一度スポーツショップなどで細かく計測してもらいましょう。
片足バランスの検査方法
では実際に片足バランスの検査法をご紹介いたします。
こちらでご紹介する方法は、静岡の若葉治療院、近藤先生に教えていただいた内容です。
野球肩のみならず、下半身の怪我や痛みの検査としても有効ですので、ぜひ取り組んでみてください。
①片足立ち検査
まずつま先をまっすぐにして、肩幅で立ちます。
その状態から、身体の前で両手を組み、片方の足を前に上げていきます。
この姿勢で7秒間、静止できるかどうかを見ていきましょう。
7秒間止めれなかったり、頭が足より外に出てしまうようでしたら片足バランスが崩れているということになります。
②片足スクワット
片足立ちの状態からスタートします。
片足立ちの姿勢から、勢いをつけずにゆっくりとスクワットを行います。
この時にグラグラしてスクワット出来なかったり、膝が内に入り身体が外に流れてしまうようであれば片足スクワットが出来ていないと判断されます。
なんとなく勢いでごまかさないように注意して、ゆっくり行いましょう。
③片足つま先立ち
これが1番難しいです。
片足立ちの状態からスタートします。
その状態から踵を上げて、つま先立ちになります。
この姿勢で7秒間キープできるかを見ていきます。
身体の痛みがない選手でも、7秒間は難しい場合がありますが、選手によっては「全く踵が上げられない」という場合もあります。
動画で見る片足バランス検査
細かい動きについて動画にまとめました。
片足のつま先立ちは、私もバランスを崩してしまっていますが、今後ご紹介する方法で足が整えば問題なくできるようになるでしょう。
今回で野球肩を治すためのセルフチェックについては終了いたします。
次回からは、具体的な対処方法や、野球専門家の意見なども紹介していきますので、お楽しみにしていてください!
※アップしました
野球肩について、投球動作について専門家である野球塾RISEの中川塾長にお話を聞くことができました。
対処法シリーズでそちらもアップさせていただきますね。
単に怪我を予防するだけでなく、野球選手にとって大切な身体の使い方の基礎を丁寧に指導されています。
怪我がある選手だけでなく、全てのアスリート、トレーナーに知って欲しい内容になりました。
お楽しみに!
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